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FINAL FANTASY CRYSTAL CHRONICLES Ring of Fates 登場人物 攻略 裏山の洞窟 マップ等 ラトフ、ユーリィ、チェリンカの家 気ま・・・新・・・Cニ・・・ス・・・外 アルとミースの家 世界の成り立ちとクリスタル クリスタルと瘴気の関係については不明な点が多く、更なる調査を・・・ レベナ・テ・ラ年代記・改訂版 有史以前の伝承・故事まで網羅した編者自身による注釈付きの決定版・・・ 新版 足腰を鍛える10の方法 強い足腰は日常生活の基本!子供に飛びつかれてもこれで安心・・・ レベナ・テ・ラ環境白書 魔物増加に伴う環境変化への対策が近年レベナ・テ・ラでも重要視され・・・ モーグリ通販 秋号 読書家のためのベスト本棚特集。どんなお部屋にもピッタリクポ~ キランダ島調査報告書 調査隊による半年間の調査の結果この島は人が住める環境とは言えず・・・ 魔法学宝鑑 第79集 ケアル・レイズ・クリア。治療と回復を司る3種の魔法。いにしえの賢者たちはこれらの魔法を組み合わせ”聖なる魔法”を生み出した・・・ 魔法学宝鑑 第57集 ファイア・ブリザド・サンダー。攻撃の根幹をなす3種の魔法。かつて賢者と呼ばれた者たちはこれらの魔法を重ね合わせることで”重力”さえも自在に操った・・・ 魔法学宝鑑 第5集 他の魔法と組み合わせることで性質まで変わってしまう魔法が存在する。例えばクリアの魔法を各攻撃系の魔法と組み合わせると”時空”をも制御できるという・・・ 錬金学による未来計算とその可能性 有限事象の特異的存在確率下における状態遷移と偏在性に関する考察・・・ 占星術に見る人間心理の不可逆性 月をはじめとする天体の活動が人間の精神に与える影響を検証し・・・ レラ・シエル崩壊事故の真相 水上の華と謳われた都市レラ・シエル。栄華を誇った往時の姿はすでになく・・・ 季刊 クリスタルの友 クリスタルでアンチエイジング!これであなたも30歳は若返る・・・ ヴァール山 自然観察ガイド 厳しい自然の中に生きる動物、野鳥、野草などを図解つきで紹介・・・ 日刊レベナ・テ・ラスポーツ ~闘技大会、今期開催に暗雲!?~ 定期的に開催されて人気を博しているレベナ・テ・ラ闘技大会だが、今期の開催が危ぶまれていることが・・・ 魔法学指導書 第3版 魔法学に初めて取り組む子どものやる気を引き出す方法・・・ 魔法の料理辞典 専門店の味をご家庭で再現!おいしいチキンカレーの作り方・・・ 楽しい錬金 実践編 ぐるぐるぐるぐる。愛情を込めてかき混ぜよう・・・ もちもの 遊び方
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Voahaa語の基礎 0、文字 使う言葉が書けなければVoahaa語の学習は進みません。 簡単です。「V」「o」「a」「h」で基本的な会話は成り立ちます。 この文字以外を扱う言葉は8日目で説明します。 1、英語のbe動詞にあたる 「Vh」 英語でもbe動詞は最も基礎的かつ最重要である部分です。 「Vh」は 「A」Vh「B」 で「AはBである」「AはBにいる」等とほぼ全くBe動詞と同じ役割を果たします。 発音は「ゥヴッフ」、少し難しいかもしれませんが、毎回出てきます!練習しておいてください。 2、単語 Voahaa語で扱う単語をまとめてみました。20個以上ありますが、頑張って覚えてください! わたし Vhha ヴァハ あなた havva ハッヴァ 彼 vaohhav ヴァオッハヴ 彼女 vaohhavv ヴァオハヴヴ リンゴ Va ヴァ バナナ VaVao ヴァヴァオ 時計 ooVa オーヴァ 犬 Vaoh ヴァオー 猫 aVoh アヴォッフ お金 VVah ッヴァ 猿 Vahh ヴァッフ えんぴつoVahV オヴァフヴ カエル aVaoh アヴァオウ 鳥 havao ハヴァオ 水 Vahoa ヴァホア コーヒーoVVah オッヴァフ 世界 Vahoh ヴァホフ にんにくVooo ヴォオオ 力 VoVhV ヴォヴフヴ 海 ooa オーア 雪 Vhhha ヴッフヒア 千 ahVao アウヴァオ 里 aVohava アヴォハヴァ 森 Voavoh ヴォアヴォフ 万 VVohava ヴォヴォハヴァ 象徴 VohahhV ヴォハッフヴ 魚 Vovhava ヴォヴハヴァ 木 havovoh ハヴォヴォフ 今日覚えることは以上です!
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蒼藍族は、蒼藍王国と蒼玉宗国の国民の約99.62%を占める人型高等知的生命体である。 蒼藍族は一般的には人間から神族と呼ばれるが、通常神族と呼称した場合蒼藍族を支配する蒼藍神族を指すことになる。 身体的特徴として、補助機器無しで自由に飛行することが可能で有り、いかなる環境下でも平常時の運動性能を示す。 外部のエネルギーを自己の運動エネルギーに変換することが出来、水中や宇宙空間などの肺呼吸が出来ない状態でも細胞呼吸で発生した炭酸ガスを還元し酸素を生成する機構を持つなど、まさに人間から見れば神に等しい存在と言えよう。 感覚として一般的に人間と共通の感覚は持つものの、死生観にかんしては人間と異なるため話が噛み合うことは少ない。 すべての蒼藍族が共通語として使用する蒼藍語は成り立ちこそ異なるものの一部の言葉を除き日本語と非常に高い互換性を有する。 細胞的には生後10年で成熟し、精神的には生後5年ほどで成熟する。 平均寿命は基本的に存在しない。 分類 哺乳類・猿型目・人型亜目・想像下目・神下上科・下神科・蒼藍属 平均身長、及び体重 女性 身長175.39cm 体重54.30kg 男性 身長187.92cm 体重69.48kg 男女比 女性61% 男性39%
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製作者 相笠文治 出場大会 第十一回大会 経歴 設定 家族構成は父、母、弟の四人家族。 家族の成り立ちは少々複雑で、一人身であった父が捨てられていた赤子の美幸を拾い保護。 数年後に、若くして我が子を産み捨ててしまったことを後悔している母と出会い、紆余曲折を経て結婚。そののちに弟が産まれた。 そんな事情はあるがそれを微塵にも感じさせないほど安定した家庭環境で育つ。 少々後ろめたさを抱える母に対しても、幼かった時に事が解決していることが幸いして特に薄暗い感情は抱いていない。 4つ違いの弟が可愛くて仕方がなく、お年頃の弟から煙たがられていることが最近の悩み。 父が命の恩人であり名付け親ということもあって少々ファザコンの気がある。 物事には白黒はっきりつけたい性格で、直感よりも論理を優先する。 口数は多くないが友人には不自由していない。 家事はまだ不慣れで家庭的とは言い難いがそれ自体は嫌いではない。 霊感は無くお化けや怪談、あと虫が苦手。爬虫類あたりは可もなく不可もなく。 学業は中の中程度と平均的な成績。 フットサル部に所属。 写真撮影が趣味で主に空や雲といった風景を撮影している。 具体的な年齢・髪型・顔だち・スタイルなど容姿は敢えて省略。 補足
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~第三十章~ 時折、分厚い雲の中を、閃光が走る。 激しい雨風が、六人の身体に、容赦なく吹きつけてきた。 誰の足取りも重い。雨は身体ばかりでなく、心まで冷やしてゆく。 悪い足場に苦闘しつつ、漸くにして桜田藩との國境に到着してみれば、 数多の難民でごった返し、通行も儘ならない状況だった。 混乱の中、少なくとも三頭の馬を確保するため、翠星石と蒼星石は人混みを掻き分けて、 詰所へと向かった。金糸雀は簡易診療所に赴き、負傷した難民の治療を手伝っている。 残る三人は、情報を集めるべく、避難民の間を縫って歩いた。 待ち合わせの時間に、真紅と水銀燈、雛苺が顔を揃える。 誰もが、浮かない表情をしていた。 「想像以上に、侵攻が早いみたいね」 「まだ、城下へは到達してないみたいよぉ。ま、時間の問題でしょうけどねぇ」 「薔薇しぃたちのコトも、心配なのー」 「あの娘たちなら大丈夫……と言いたいところだけどぉ」 「楽観は出来ないわ。敵の部隊が、どう展開しているか判らないもの」 防衛側は『線』を構築する必要があるのに対して、攻撃側は『点』で事足りる。 一点集中で破られてしまったら、側背に回り込まれ、補給線が断たれてしまう。 それは防衛線の瓦解、及び、桜田藩の終焉を意味していた。 薔薇水晶と雪華綺晶が、いかに奮戦したとて、城が陥落したら意味がなくなる。 早く合流して、穢れの侵攻部隊を撃退しなければ。 やきもきする真紅の元に、翠星石たちが馬の手綱を引き、戻ってきた。 調達できたのは、最低限にも満たない二頭だった。 それでも、確保できただけマシである。 ただちに金糸雀を呼び寄せて、出発の準備を始めた。 「真紅と金糸雀、雛苺は、馬に乗った経験がないんだね」 「じゃあ、ヒナちゃんは私が面倒みるわぁ」 「わぁ~い。銀ちゃんと一緒なの~」 雛苺は、無邪気に喜んだ。ややもすると重く沈みがちな空気が、彼女の笑い声で華やぐ。 水銀燈も、満更でもない表情で雛苺の髪を撫でていた。 どちらかというと陰の雰囲気を醸す水銀燈と、陽の気に満ちた雛苺。 正反対の存在は、大概にして、強く惹き合うものだ。 この二人も、無意識のうちに、自分に足りない部分を補おうとしているのかも知れない。 「……となると、ボクか姉さんが、金糸雀と一緒に氷鹿蹟に乗るワケか」 「しゃ~ねぇですね。私が、金糸雀の精霊に乗ってやるです。 ありがたく思えですぅ」 「なんで、そんなに偉そうなのかしら」 「まあ良いわ。みんな、準備してちょうだい」 蒼星石は慣れた動作で馬に跨ると、真紅に手を貸して、背後に座らせた。 水銀燈の方は太刀を背負い、雛苺を前に座らせ、しっかりと両腕で挟み込んでいる。 そして、金糸雀と翠星石はと言うと……。 「金糸雀が前に来ると、行李が邪魔で窮屈です。後ろに座れですぅ」 「了解かしら。ところで、翠ちゃん――」 「んぁ? なんです?」 「鹿に乗ったコトって……あるのかしら?」 かなり心配そうな声に翠星石が振り返ると、金糸雀が上目遣いに見詰めていた。 翠星石が、ニンマリと意味深長な笑みを浮かべる。 「ある、なんて思ってやがるですか?」 「そ、それじゃ、やっぱり!?」 途端に頬を引き攣らせて、金糸雀は翠星石の胴に回した腕を、 ぎゅうっ……と締め上げた。 本人は振り落とされまいと必死なのだろうが、腹部を圧迫される翠星石は堪らない。 余りの息苦しさに、翠星石は右の肘鉄を金糸雀に叩き込んでいた。 「ひぎゃっ! な、なんて事するかしらっ!」 「このバカちん! 真に受けるなです」 「……はぃ?」 「私は猪だって乗りこなせるですよ。 猪突猛進のアレに比べたら、馬や鹿なんて、バカらしいほど大人しいですぅ」 質の悪い冗談だったと判って、金糸雀は少しだけ安心した。 あくまで、少しだけ―― 自信満々なところが逆に胡散臭く思えてしまったが、この際それは口にしない。 そんな金糸雀に、蒼星石は笑いながら話しかけた。 「大丈夫だよ、金糸雀。姉さんを信じてあげて」 「え? ええ……そうするかしら」 「大体、氷鹿蹟は金糸雀の精霊ですよ。金糸雀を振り落とす筈ねぇです」 「貴女たち、用意は良いの? 出発するわよ」 「はいはぁい。いつでも良いですぅ」 翠星石が応じたのを合図に、蒼星石と水銀燈が、それぞれ馬を走らせる。 そして、翠星石も金糸雀を促し、氷鹿蹟を疾駆させた。 途中、何度か検問に引っかかったが、蒼星石と翠星石が同行していたお陰で、 悶着を起こすことなく通過できた。 良くも悪くも、二人のことを憶えている者は、少なくなかったのだ。 けれど、誰一人として、戦いに赴く彼女たちを引き留めはしなかった。 ばかりか、諸手を上げて、通過を許す者も居たほどだ。 「なぁんか、気に入らないわねぇ。この空気ぃ――」 「自分たちの身代わりになってくれるなら、誰でも歓迎って感じなのだわ」 「所詮は下っ端どもです。あんな奴等に腹立てるだけ損するですよ」 翠星石は意に介した様子もなく、氷鹿蹟の頚を撫でながら言った。 姉の言葉に、蒼星石も鼻先で微笑する。 以前にも、いろいろと嫌な思いをしてきたのだろう。 それを乗り越えてきた二人の態度は、人生を達観した感を、見る者に抱かせた。 國境に近付くに従って、路傍の避難民は数を減らしていく。 そして、遂に誰の姿も見かけなくなった頃―― 「……来るよ」 雨靄の彼方から、空気を震わす轟音が流れてきた。 敵か……。 味方か……。 方角から考えれば、敵の可能性は濃厚である。 しかし、敗残兵という事も、充分に考えられた。 馬を走らせながら、全員が得物に手を添える。 やがて、風雨を裂いて、数騎の鎧武者が姿を現した。 が、誰もが桜田藩の旗指物を背負っている。旗の色からして、伝令らしかった。 その内の一騎が、急に馬を竿立ちにさせて、蒼星石に向けて怒鳴った。 「ちょっと待った! 蒼星石どの? 蒼星石どのじゃないか!」 「え? ああっ! キミは――」 「こいつ、ジュンの小姓だったヤツですぅ」 伝令の将は、嘗て二人と共に、ジュンの側仕えをしていた山本という男だった。 なんでも以前、ジュンの姉を思慕していたらしいが、その頃の事を、蒼星石たちは知らない。 山本は、顔見知りに会えた為か、安堵したように表情を緩めた。 「君の剣技の冴えは承知してるけど、この先は危険だ。化け物どもが――」 「知ってるよ。一昨日の戦いで大敗を喫したことや、彼が出奔した事もね」 「! まさか、蒼星石どのは若の居場所を?」 彼の問いに、蒼星石は頚を横に振った。山本が、あからさまな落胆の色を見せる。 本当のところ、居所を知らない訳ではない。 けれど、雪華綺晶の話を聞いた後では、ジュンと呼ぶことに抵抗があった。 今や彼は、征夷大将軍……いや、鬼祖軍団の長、木曽義仲という存在なのだ。 「それより、状況を説明してくれないかな。國境が、どうなっているのか」 「私たちは穢れの者どもを殲滅すべく、戦っているのだわ。 貴方の知っている限りの情報を、教えてちょうだい」 「そうだったのか。では――」 誰でも良いから、話を聞いて欲しかったのかも知れない。 若い武士は、様々な情報を口から迸らせた。 山本と別れて、馬を駆りながら、蒼星石は背後の真紅に話しかけた。 「敵の主力は明伝藩に向かったんだね。多分、四天王も」 「となると、この藩に侵攻した部隊は、直ぐに駆逐できそうだわ」 「うん。でも、金糸雀が……気の毒に思えるよ」 「あの娘、明伝藩で暮らしていたのよね」 山本が明伝藩の危機を語ったとき、金糸雀は一見して判るほど青ざめていた。 彼女の知人や友人は、無事なのだろうか。 心配しても、どうしようもない。何も出来ない。 真紅たちは絶望と敗北感に打ちひしがれながらも、決意を新たにした。 ――なんとしても鈴鹿御前を斃し、平和な世の中を取り戻さなくてはならない。 國境の街に辿り着く前に、難民の集団と擦れ違った。 赤ん坊を抱えた女性、お年寄り、怪我をした子供……。 誰もが力無く項垂れて、雨に打たれながらトボトボと歩いていた。 炊き出しをしている場所は、まだ遠い。 この先、どれだけの人が途中で力尽きてしまうかと思うと、やるせなくなった。 「早く街を解放して、救護施設を造ってもらわないと」 「さっきの若侍が伝えてくれれば、きっと藩主も動いてくれるわ」 「うん……そうだよね、きっと」 桜田藩主――ジュンの父親は、厳格だが物事の道理を弁えた傑物だ。 身分の違いから蒼星石とジュンの仲を決して認めなかったが、この非常事態に、 蒼星石への協力を惜しんだりはしないと確信していた。 公私の区別に厳しい点では、蒼星石と一脈相通じる人物だったからだ。 街に着き、惨状を目の当たりにして言葉を失った彼女たちの元に、先行していた二人が合流する。 薔薇水晶と雪華綺晶は、殆ど負傷していない。 四天王並の強敵が居なかった証拠だった。 「思ったより、早いお着きでしたわね」 「翠ちゃんたち、とっても有名人さんなの~」 「流石に、仕官してただけあってねぇ。まぁ、顔が広い広い」 「そうでしたか。取り敢えず、付近の敵は一掃しておきましたわ」 雪華綺晶の言葉通り、周辺に穢れの者どもの気配は感じられなかった。 だが、街中には噎せ返るほどに、死の臭いが充満している。 街の規模から見積もっても、かなりの住民が暮らしていた筈だ。 真紅は目を伏せて、胸元に拳を握りしめた。 「一体、どれだけの人々が犠牲になってしまったのかしらね」 「数えてないけど……たくさん」 「負傷者の捜索は、どうなってるのさ?」 「確認できる範囲でなら。隅々まで見て回る余裕は、ありませんでしたわ」 「じゃあ、手分けして探しましょう。まだ、救える人が居るかも」 真紅の指示で、娘たちは素早く方々へ散ってゆく。 故郷が襲撃されて気落ちする金糸雀と、凄惨な光景を見慣れていない雛苺は、 その点を配慮されて現場待機となった。 捜索班の六人が街中を隈なく調べると、負傷して動けない者や、床下に隠れていた者、 草むらで気を失っていた者など、かなりの生存者を発見できた。 生き延びた人々は、見た目に無傷でも金糸雀の診察を受け、 蒼星石と翠星石が作った簡単な食事を口にして人心地ついた。 真紅と薔薇水晶は、周辺の民家から麦などを拝借して、握り飯をせっせと作る。 それを、水銀燈と雪華綺晶が、街道で擦れ違った難民の一団の元へと届けた。 生存者たちは、雛苺の明るさに癒され、笑顔を取り戻しつつある。 たとえ焼け石に水だとしても、今は人々の悲しみを和らげるのが先だった。 そうこうする内に、山本が藩の守備隊と救援物資を携えて、駆け戻ってきた。 後事を任せて、速やかに進撃しようとしたものの、再び緊急事態が発生する。 日暮れが近づき、影が落ちなくなったため、氷鹿蹟が使用不可能となったのだ。 急遽、山本の馬を借りて、一行は狼漸藩との國境を目指した。 敵の後続部隊と遭遇戦になるかと覚悟していたが、予想に反して敵の姿は無い。 夜の帳が下り始めている。敵も、日暮れを待っているのだろうか。 押し寄せる闇が、降りしきる雨と相俟って、視界を更に悪化させた。 「……妙ね。静かすぎるのだわ」 「いいじゃなぁい。苦もなく國境を越えられるんだからぁ」 思い出したように轟く雷鳴に消されないように、水銀燈は声を張り上げた。 このまま、鈴鹿御前の居城に辿り着けるなら、無駄な体力を消耗せずに済む。 けれど、水銀燈の胸中には、もう一つの想いが隠されていた。 ――めぐとは、出会いたくない。戦いたくない。 もしかしたら、めぐは明伝藩に向かったかも知れない。 今なら、彼女と顔を合わせずに済むのではないか? 希望的観測でしかないが、この際、どんな可能性にも賭けてみるしかなかった。 でなければ、待っているのは―― 考えかけて、水銀燈は慌てて頭を振った。 いけない、いけない。 悪い想像は、不幸を呼び寄せてしまう。もっと希望を持たなくてはダメだ。 水銀燈は顔を上げて、正面に広がる闇を、ぐっ……と睨み付けた。 篝火が灯された城の通路を、走り抜ける人影が、ひとつ。 その人物は、二本の剣を両腕で抱え込み、走り辛そうにしている。 実際、呼吸が苦しいのだろう。 しかし、息も絶え絶え、額に玉の汗を掻きながらも、彼は脚を止めなかった。 早く、この剣を届けなければならない。 そして、戦況を伝えなければ……。 「遅くなりました、殿。御前様」 将兵が居並ぶ謁見の間に踏み込むなり、笹塚は玉座の前に進み出て、平伏した。 玉座に座っているのは、義仲――ジュンだった男。 彼に寄り添っていた巴が、階段を降り始める。 笹塚は二振りの剣を、両手に掲げて、恭しく差し出した。 「ご命令の品、ここに完成いたしましたので、ご査収ください」 「そう。ご苦労さま、笹塚」 素っ気ない労いの言葉をかけて、巴は笹塚の手から、二振りの剣を受け取った。 暫し、品定めをして「ふぅん?」と呟く。 「あの……御前様。お気に召しませんか?」 「……いいえ。上出来よ、下がって良いわ」 巴は、床に額を擦りつけて平伏する笹塚に背を向けると、階段を昇って、 禍々しい気を放つ一振りの剣を、義仲に差し出した。 「義仲さま。この剣は、鈴鹿御前様からの賜り物です」 「ほぅ? 見事な造りだな。銘は、何と言うのだ?」 「皇剣『霊蝕(たまむし)』と。正しく、新皇義仲さまに相応しい剣でしょう」 「ふ……なるほどな。どれ」 すら――と、鞘から引き抜いた途端、魂を蝕む穢れの輝きが溢れ出した。 「これはまた……並の人間では耐えられない邪気だな」 「義仲さまを措いて、誰がこの剣を所有できましょうか」 「……ふふ、気に入ったぞ。それで、もう一振りは誰に?」 「これは、彼女に下賜される物です」 巴は再び階段を降りると、将兵の最前列に立つ四天王の娘に剣を差し出した。 「受け取りなさい、めぐ。龍剣『緋后(ひきさき)』を」 「ははっ! ありがたく拝領いたします」 めぐは、新しい得物を手に瞳を輝かせて、感激を露わにした。 剣の銘は、緋色の甲冑を纏った自分のことだろう。 直ぐに、この剣に愛着が湧いた。 一通りの授与式を終えたところで、義仲は笹塚に問い質した。 「それで……戦況は、どうなった?」 「ははっ! 明伝藩は、もう間もなく陥落すると思われます。 ただ、桜田藩の方は……先鋒が撃退されまして」 「しぶといな。窮鼠猫を噛む、というヤツか」 「それが……戻った者の報告では、雪華綺晶が寝返った由にございます」 「……なに?」 謁見の間が、俄にざわめき立つ。 四天王の一人が裏切るなど、あってはならない事態だ。 のりと、めぐは息を呑み、互いの顔を見合わせていた。 =第三十一章につづく=
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1 2 3 4 5 律梓 ※未完結・キャラ崩壊あり 2011/08/01 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1312181340/ 戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る せっかく素晴らしい律梓なのに未完なのが残念。 -- (名無しさん) 2015-11-13 00 05 21 やっぱり律梓最高! -- (すっちゃん) 2013-05-21 10 23 05 未完で終わったのは勿体無いけどとても素晴らしい良い律梓だった。 -- (名無しさん) 2013-03-24 14 07 53 やっぱりあずにゃんとりっちゃんは喧嘩するほど仲が良いと言う言葉がよく似合う。 -- (名無しさん) 2012-11-01 18 07 41 付き合うまでの過程も見たかった -- (名無しさん) 2012-04-08 23 59 29 ツン:デレに置き換えても成り立ちそうだな -- (名無しさん) 2011-12-05 09 24 19 バカップルと言うよりケンカップルだな。 -- (名無しさん) 2011-12-02 02 26 16 何だかんだ、りっちゃんが一番部長に向いてんだよな…皆をちゃんと見てるし、空気読めるしな‼ -- (あずにゃん) 2011-12-01 23 54 57 和んだ -- (名無しさん) 2011-12-01 12 55 37 良いものだ。 -- (通りすがり) 2011-12-01 07 02 21
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かるま【登録タグ VOCALOID か かごめP 曲 曲か 神威がくぽ】 作詞:かごめP 作曲:かごめP 編曲:かごめP 唄:神威がくぽ 曲紹介 曲名:『かるま』 冬コミ(C77)で頒布されたCD「かるま」の表題曲。 ジャケットのコンセプト決定から3日ちょっとで組み上げたらしい。 音源はMusic MakerのVitaとがくぽのみ。 歌詞 (作者ブログより転載) うわべの結果 うわべの成り立ち 咀嚼なきまま繋がれる言葉 真実は積もる塵のように 汚れとして学ばれることもなく 笑顔の裏に 喜びの裏に 見える悪意におびえあとずさり 涙の裏の 怒りの裏の 理解なき想いまで受け止めて 優しき仮面のその下に 醜悪な鬼の心を持ち 無責任な 正義の名の下に 生産される 鬼の子供達 投げつけられる心無き石 鬼の生まれた訳も知らぬまま 鬼の仮面かぶせられた子は 偽りの正しさに そっと涙流して 鬼の仮面かぶせられた子は 偽りの優しさに 汚される心抱いて 一人涙を流す 虚ろな仮面のその下に 美しき心を隠し持つ 焼けく心 仮面で隠し 投げつけられる石に耐えてきた 鬼の仮面かぶせられて 偽りの正しさに そっと涙流して 鬼の仮面かぶせられて 偽りの優しさに 汚される心 鬼の仮面かぶせられた子は 本当の正しさを ずっと叫び続けて 鬼の仮面かぶせられた子は 寂しくて泣きたくて そっと抱きしめて欲しくて 救いを求め コメント 名前 コメント
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tokm /// / 度(数学) 2 \ 14 seren klel sid tok(傾き) \ 度(数学)、角度、度合い \ [ kirs ] \ 直角の90分の1を表わす。また、何かの単位に補助的に付ける \ また、tokm(1°)はmelma/180×xtokでもある。melmaは単位円において半円の弧の長さである。半円は平角なので180°である。そこでmelmaを180分したら1°が持つ弧の長さが得られる。また、長さ1の弧に対する中心角1xtokは1°が持つ弧の長さ(melma/180)に対する中心角(1°)に等しい。従って、「1xtok=melma/180 1°」という式が成り立ち、1°=melma/180×xtokであることが確認される \ [ vetyolom ] \ 角度を表わす。数学や物理的な角度を表わす際に使う \ tokmは頻度が低い \ 角度はふつう0~360までである \ oknと組み合わせて交差角度を表わすことがある \ 惕 \ tokmは角度を表わす。数学や物理的な角度を表わす際に使う(1) \ (1) an skan-in tokm lona(90度で立っている) \ tokmは頻度が低い \ 角度はふつう0~360までである \ oknと組み合わせて交差角度を表わすことがある(2) \ (2) pon tu et okn al pon le tokm lona(この道はあの道と90度で交わっている) \
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概要 バンズ文学部は、部員の中から作家を誕生させることをテーマに、 小説を書いて投稿したり、批評し合ったりして切磋琢磨していく部活です。 メンバー随時募集中 バンズ文学部は一緒に活動をしていくメンバーを随時募集しています。 ひとりで小説を書いている方が陥る一番の罠は、『小説は自分の好きなように書けばいいんだ』という勘違いです。 創作活動は他者の目が入ってこそ初めて成り立ちます。デビューした作家なら編集者にあたる存在ですね。 作家を気取って書いていても、たいていはひとりよがりな作品しかできあがりません。 周りに自分が小説を書いていると知られるのが恥ずかしいなんて人もいるでしょう。読んでくれる人がいるラッキーな方でも、文学を知らない人に理解なんかできないよ、などと批評されるたびに思ったかも。なんてことはありません。たんに力量不足です。自分ではAと書いたつもりでも、読む側にはA´やBとしか受け取れなかっただけ。結果、内容も意味が分からないものになって最後まで読まれることなく終わってしまう。 文学を知らない人=一般の読者。 このことを忘れてはなりません。 同じ志を持つ集まりなら、大丈夫。その時のメンバーで出せるかぎりの最良のアイデアをひねり出せます。 誰も自分の才能をわかってくれない、なんて殻に閉じこもる前に、世間へのアプローチ方法を変えてみませんか? 問い合わせお待ちしております。
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今月の一冊 優駿 宮本輝 生れる仔馬が牡馬でありますように。風の申し子のように速く、嵐みたいに烈しく、名馬の天命をたずさえて生れますように…。若者の祈りに応えて、北海道の小さな牧場に、1頭のサラブレッドが誕生した。オラシオン(祈り)と名づけられた仔馬は、緑と光の原野のなかで育ち、順調に競走馬への道を歩みはじめるが、それと共に、登場人物ひとりひとりの宿命的な劇が、幕を開けた―。吉川英治文学賞受賞。 児童文学「風の王」に親しんだ宮本氏は自分の「風の王」が欲しくてこの小説を書きました。「風の王」はこの小説の中でも何度も触れられていますが、サラブレッドの三大始祖の一頭、ゴドルフィンアラビアンの伝説を描いたお話です。 そういう成り立ちゆえか、「優駿」は神話的性格を備えた物語となっています。登場人物はいずれも潔く、運命にあらがうことなく押し流されていきます。 「優駿」は斉藤由貴をヒロインに映画化されましたが、「北の国から」で有名な演出家はその神話的性格を全く理解せず、ぐだぐだのお話にしてしまいました。ホンモノにこだわるあまり、ハイライトには日本ダービーの実写を使うと決めたものの、その年の日本ダービーはメリーナイスが六馬身差で圧勝してしまい、それをそのまま使ったので、原作で描かれた僅差の勝負は台無しに。お笑いぐさです。クリント・イーストウッドの手で再映画化を強く希望。